眼内レンズの選び方

眼内レンズとは

白内障手術では、濁った眼のレンズを取り除き、その代わりとなる「眼内レンズ」を挿入します。これにより、視力が回復し、クリアで鮮明な視界を取り戻すことが可能です。
手術後は眼内レンズが自然に組み込まれ、メガネやコンタクトレンズの依存度が軽減され、快適な日常生活を実現します。

眼内レンズの種類

眼内レンズには、遠くに焦点を合わせた「単焦点レンズ」、複数の焦点で遠近の幅広い視界をカバーする「多焦点レンズ」があります。
眼内レンズの選び方はライフスタイルに密接に関連しています。
例えば、アクティブな生活を送る方には多焦点レンズが適しており、遠近両用の視界を提供します。
一方で、ドライバーやパソコンユーザーには近視専用のレンズが長時間のデジタル作業に適しています。
ライフスタイルや活動に基づいて最適なレンズを選ぶことで、日常生活における視力の利便性が向上します。

単焦点レンズ（保険適用）

単焦点レンズは白内障手術の一般的な眼内レンズです。
遠くのものを見るために焦点を合わせた場合は、近くのものがぼやけることがあります。
このため、通常は遠くを見るために使い、近くを見る場合は眼鏡が必要となります。

費用（単焦点レンズ代含む）

	片眼	両眼（同月）	両眼（別月）
一般（3割負担）	¥ 50,000	¥ 100,000	¥ 100,000
70歳以上（1割負担）	¥ 17,000	¥ 18,000	¥ 34,000
70歳以上（2割負担）	¥ 18,000	¥ 18,000	¥ 36,000
70歳以上（3割負担）	¥ 50,000	¥ 81,000〜 ¥100,000	¥ 100,000

※価格はすべて税込の価格です。
※費用は目安であり、症状によって異なる場合があります。

多焦点レンズ（保険適用外）

多焦点レンズは遠くと近くの焦点を調節することができる特殊なレンズです。
遠近両方の視界を補正し、近くのものも遠くのものもクリアに見ることができます。

パンオプティクス

パンオプティクスは、世界初のトリフォーカルレンズであり、従来の多焦点レンズよりも高度な機能を持っています。
従来の多焦点レンズでは、遠くと近くの焦点の間に中間距離の焦点がないため、近くのものと中間距離のものを見るときには眼鏡が必要でした。
しかし、パンオプティクスは3つの焦点を持つため、近距離、中距離、遠距離の視界を補正できます。

シナジー

シナジーは遠近両方の焦点を調節することができる特殊なレンズであり、遠くのものも近くのものもクリアに見ることができるように設計されています。
シナジーの特徴的な技術の一つとして、「エデン」と呼ばれる独自の光学デザインがあります。
エデン技術により、遠くと近くの焦点をシームレスに切り替えることが可能になり、自然な視界を提供します。

費用（手術費用＋多焦点レンズ代）

手術費用	片眼	両眼（同月）	両眼（別月）
一般（3割負担）	¥ 50,000	¥ 100,000	¥ 100,000
70歳以上（1割負担）	¥ 17,000	¥ 18,000	¥ 34,000
70歳以上（2割負担）	¥ 18,000	¥ 18,000	¥ 36,000
70歳以上（3割負担）	¥ 50,000	¥ 81,000〜 ¥100,000	¥ 100,000

多焦点レンズ代	片眼	片眼（乱視用）
パンオプティクス	¥ 300,000	¥ 350,000
シナジー	¥ 300,000	¥ 350,000